私の右目は
私の右目として確固たる地位を築き上げている

私の左目も同様である

私は私の意識として
私の左右の目の有用性を高く評価し
その機能に従い取得される情報に敬意をもって接している

左耳も右耳も同様である

私の意識にはかように信頼できる部下がいる

しかし
私の目は老眼である
左目には緑内障による視野欠損が少しある
右目には緑内障の影もないようだ

それでも
私は私の左目を替えることはできない
私の一部を形成する部品ではあるけれど
部品というほどには分離しやすくないからだ
入れ替えたとしても
その後馴染むまでが大変そうだ

社会には様々な役割の分業がある
そしてその分業の完成度は
情報の交流の質と頻度で測られる

私の意識と私の右目は
日々たくさんの情報を交流している

私は日本語に馴染んでいる
日本語という共有財産と
日々情報を交流しながら生きている

交流は動きである

動きが留まるから緑内障の症状がでたらしい
それでも私のかけがえのない左目である

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メモ
緑内障は視神経が死んでしまい
その死んだ視神経が分担していた視野が欠損してしまう病気らしい
発見から２年がたった
発見当初より見える視野の範囲がひろがった
回復傾向にある
そう信じているのだが
担当医は冷たい

死んだ神経が回復するわけがない
検査の誤差範囲で回復しているように見えるだけで
現状維持しているに過ぎない

そういうことらしい

ともあれ
まだまだ使えそうな左目である
ありがたいことです

ありがとうございます