ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

フェアウェイを歩くコスト


平等というのは難しい


同じことを頼まれても
奇麗なおねいさんに頼まれる時と
だらしないおじさんに頼まれる時では
やる気に違いが出る


怖いお兄さんに頼まれるのも
威風堂々としたおばさんに頼まれるのも
また
違った趣になる


知識があり
経験があり
知能があるから
かえって
誰に対しても同じになれない


人間は思考して
相手を選別する生き物だ


それをあえて
同じようにしないといけないから
平等とか公平というものには
苦労がつきまとう


ゴルフ場のフェアウェイは
機会平等を保たれている場所だ


時に立ち木やデボット跡に
邪魔をされてしまうこともあるけれど
草深いラフとは違い
一様に打ち易さが誰に対しても
比較的平等が確保されている場所だ


このような条件を整えるために
日々
管理者の方が見守り
整備を続けている


平等や公平にはコストがかかる


幾らコストをかけて
平等や公平を整備しても
完全に整備しつくすことはできないし
整備した端から
次から次へと
不平等や不公平が湧いてくるのだから
始末が悪い


始末が悪いからやめてしまえば
すぐに
雑草が生い茂り
ゴルフを楽しめなくなるし
生活はやりにくくなる


社会は
ゴルフ場のように整備された環境だ
ゴルフ場ではなく
公園の方がいいという人もいる


そして
いやバラ園の方がいい
やっぱ日本庭園だ
そんな議論を続けてゆくのが
社会科学なのだろう


いづれにしてもコストがかかる


コストがかかるから
しっかりと目標を決め
効率よく整備したいのだろうが
どんな整備をするのかで
好みの問題が顕れて
不平等や不公平が顕れる


だから
いつまでたっても
「奇麗なおねいさんになれたなら
 随分と世渡りが楽になるのだろう」
などと
かなわぬ夢を抱いてみたりする

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