ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

答えがない。故に探し続ける


コンラート・ローレンツ著
「攻撃 悪の自然史」という本を思い出す


コロナ禍にあり
人が人を攻撃する


土着民が
外様を攻撃する


多くの場合
外様は強くても
弱い土着民に敬意を払い
敗走する


ニコラス・ティンバーゲンが
トゲウオを観察した


巣を作るこの淡水魚はなわばりを持ち
オス同士激しく攻撃し合う
勝者は決まって
自分の巣に近いオスであり
身体の大きさや強さは関係ないという


コンラート・ローレンツは
先に挙げた書籍の中で
他の種類の動物に対する攻撃よりも
同種の動物に対する攻撃の方が激しく陰惨であることを
様々な動物を例に挙げている


捕食者と被食者の競争よりも
同種間の攻撃による競争が
より強い子孫を残すという


人間はこの動物的本能から離れることができるだろうか?
具体的に離れてゆくにはどうしたらよいのだろうか?


絶対的な答えはない


だからこそ
答えを探し続けなければならぬのだろう


インターネットの世界では
土の上の世界よりも
外様と土着民の差が希薄になった


攻撃に対して
外様が引き下がるという攻撃の緩和策としての本能が
機能しにくくなった


早く生まれたものと
遅く生まれたものの差も希薄になって
遅く生まれてやってきた外様の発言権も
どんどん増してゆくだろう


スイッチを消せば消え去る世界に
人間はまだ適応しきれていない


本能のみに
争いの緩和を任さることは到底できない


監視するのがよいのだろうか?


コンラート・ローレンツは
けんそんを奨めている


2020全米プロを制したモリカワ氏は
コーチから
「うぬぼれるな。静かに自信を持ってやり遂げろ」と
言われ続けたという


絶対的な答えはない


だからこそ
答えを探し続けなければならぬのだろう


誰もが土着民のようでいて
実は外様である
ひとりひとり
静かに自信をもって
答えを探し続けなければならぬのだろう

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