ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

腸と私の共同幻想


盲腸か直腸で炎症が起こり
腹痛で入院した


点滴を受けながら
私の腸は私であっても私ではないと
つくづく思わされた


私のなかに
腸という私ではない生き物が住んでいて
痛みを通じて
私に苦しいと訴えているようだ


多細胞生物の
臓器間のつながりが
神経を通じて連絡し合い
このような感覚をもたらしている


このような連帯の関係にある腸は
「私ではない」と思う感覚もあるけれど
「一体である」と思う感覚も醸し出してくれている


腸と私は同じ目的や感覚を分かち合う仲間だ


同じ仲間として生まれ
永らく連れ添ってきた


いいところも沢山あり
今回のように頼りない事もあるけれど
欠けがいのない大事な仲間だ


互いに健やかに過ごして行きたい
そのために
私は腸にできることを考えながら
永く永く存在し続け
私は私の腸にとっての神様にならなくてはならぬのだろう


痛みに耐えながら点滴を受け
私と腸は
きっと
沈黙の中でも愛を語り合っている

×

非ログインユーザーとして返信する