ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド89


交感神経が優位な時と
副交感神経が優位な時があるように
本能が優位の時もあれば
理性が優位の時もある


意識が優位な時もあれば
内臓が優位な時もある


たとえば
お腹がすいていない時は
内臓のことなどほったらかしの意識も
お腹がすいてくればそうはいかない
頭の中は食べることでいっぱいになってゆくし
便意が起き始めれば
次第に
内臓が優位になってゆき
いてもたってもいられなくなれば
意識は
内臓の軍門に下ることになる


全体の中の部分というものは
全体の流れのなかで
優遇されることもあれば
おざなりになることもある


優遇されている時は
その部分はとても素晴らしいものになるのだけれど
おざなりの間は
それなりのものでしかなく
場合によっては邪魔にされ
偽物扱いさえされかねない


だから
部分が常に素晴らしい本物であるためには
全体に近づかなければならない


部分としての身体は
いつだって
地球の一部だ


だから
身体が本物であり続けるには
地球の全体に身体をくまなく存在させればいい


地球の片隅に
「私が」「私が」と
小さく凝り固まっているから
私の周りは私ではなくなり
私がどんどん小さくなって
場合によっては偽物扱いされ兼ねなくなってゆく


そんな小さな私という身体が作り出すものと言ったら
さらに場当たり的な偽物まがいなものになる


身体が地球そのものにならなければ
いつまでも素晴らしい本物は創れない


そんな素晴らしいものを創るためには
精神だけでも
地球そのものにならなければならないのだろう


こんなふうにバカみたいなことを想いながら
風になりたいと考えても
お腹がすき
尿意便意に悩まされ
精神は
小さな身体のなかに引き戻されるから
この身体が
こじんまりとしたなかで
ひとときの健全を奏でてくれているのだろう


夜になると眠くなり
朝になると目が覚める


眠りの世界と
隔世の世界が
優位になったり
劣後したりしながら
私を未来へと誘ってくれている


ありがたいことです
部分で十分なのです

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