ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド93


意識は
とても純度が低く
とても不純で
いつでも違ったことを考えている


眠くなれば寝床を探そうとするし
お腹がすけば食べ物を欲しがる


病気になれば直そうとするし
元気になればもっと幸せになりたいと思ったりする


全体主義のまどろみの中で
うつつを抜かしていたと思えば
自由主義の喧騒の中で
自分を強調してみせたりする


動物という存在は
この不純な意識に振り回されているから
動き回っているのだろう


逆に
動き回るために
意識はどんどん不純になってきたのかもしれない


この意識の不純により
知識は増大してきたのだろう


知識が増大すればするほど
意識は不純になり
不純もこれ以上不純になれないプラトーに達すると
不変の知識になりそうなものだが
このプラトーに満足せずに
さらに不純を増大させようと
不変になりそうな知識を壊し
さらに知識を増やそうと試みるのだろう


哲学は
この不純で
尽きることのなくうごきまわろうとする動物の
恰好の遊び場だ
これからも
言葉を必要以上に増やし続けてゆくのだろう


平穏が欲しいのではない
言葉が欲しいのだ

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