枯れ木に花を咲かせましょう

はなさかじいさんは
特殊技能を手に入れた超人だ

通常は
陽が長くなり
暖かくなるので花が咲くのに
灰を撒けば
枯れ木が反応して
花を咲かせるというのは
非現実的な特殊能力だ

このような特殊能力を
自分が持ちたいと思えるように人間はできているらしく
さまざまな特殊能力を持った超人が
古今東西、様々な物語に登場する

月光仮面や仮面ライダー
ウルトラマンは日本語訳すれば超人だ

動物の言葉を話せるソロモンや
神様の言葉を交わせる預言者も
超人だ

このような特殊能力を持った超人に憧れるのは
このような超人を
賛美するように
人間ができているからなのだろう

ただ
どんな特殊能力でもよいかというと
そうでもない

一言で言えば
社会に進歩をもたらす特殊能力が賛美されるのであり
社会にとって不都合な特殊能力を持つ超人は
悪魔とか鬼とかと呼ばれたりもする

人と違うことができるということは
賛美されるか嫌われ排除されるのか紙一重だ

天才とバカが紙一重なのも同じ理由なのだろう

だから
平凡が当たり障りがない

実際
はなさかじいさんがいて
目の前で
枯れ木に花を咲かせてくれたら
少し気持ちが悪い気がする

この気持ち悪さは
私の中の凡人思考がなせる
ごく平凡な反応なのだろう

つまらないけれど
平凡がよいのだろう

スーパーマンも
なぜか日常では普通の人のふりをする