ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

能動的反応:反射や条件反射


「しなければならない」という戒律の世界は
それが守られない世界があることが前提となっている


過去の行いを責める時
戒律が守られなかった事実があり
未来の行いを戒める時
戒律を守れないように行動したい欲望がある


過去の行いや
未来への欲望が
反射的な行動であるとするならば
戒律に従った行動は
条件反射的な行動だ


パブロフの犬だ


闇雲に
したいようにしているのは
原始的な人間で
戒律に従って調和的に行動してこそ
洗練された人間だ


実験施設で人間が仕掛けた仕組みにあわせて
犬が行動や反応を変容させるように
過去の人々の英知が築いた伝統にあわせて
人間も行動や反応を変容してゆかなければ
時代に即した素晴らしい人格を熟成できないことになっている


生命は
自己だけで完結できない


完結するために
自己だけでなく
自己の周囲に依存している


この依存があるために
自己を変容しなければ生きてゆけないのだ


反射的な行動も
条件反射的な行動も
この自己変容の試行錯誤により
洗練されてきた


生命が
遺伝子の内容を変容させてきたように
戒律もその内容を変容させてゆくのだろう


そのきっかけが
遺伝子の製造ミスや
戒律の不順守だったりするのだろうから
戒律も守ってばかりでは進歩はないということになる


では
戒律も必ずしも守らなくても良いか?というと
そうにはならない


遺伝子の製造ミスによる突然変異は
多くの場合、生命維持を危険に陥れるものであり
戒律の不順守も
多くの場合、危険なものになる


軍隊が出す赤信号をみんなで無視して
デモ行進している国がある


危険ではあるもの
そうしなければならない別の戒律が根付いているのだろう


戒律の世界は
戒律同士で対峙してしまうので
場合によっては、激しく争いあう世界でもある


戒律が禍の基にもなるから
戒律をもろ手を挙げて守るわけにもいかない面があるから
思考の活躍の場もできるし
ストレスの原因にもなってしまう


犬を
赤いランプの時にペダルを踏むと餌が出て
青いランプの時にペダルを踏むと電気が流れる施設と
この逆に
青いランプの時にペダルを踏むと餌が出て
赤いランプの時にペダルを踏むと電気が流れる施設の間を
行ったり来たりさせると
犬はどうしてよいやら混乱してしまうに違いない


このような混乱を避けるという意味で
戒律を統一することの利点がある


そこで
戒律間で
赤いランプが餌であるべきだ
いや
青いランプの時に餌であるべきだ
などと
相争うことになる


このような争いを乗り越えて
人は成長するというけれど
戒律を覚え実践し優れた人格を形成するように
修行をたくさん積めばよいのかもしれないが
そんなことばかりしていては
なんだか
普通の幸せが遠ざかるような気もしてしまう


そんなこと色々考えずに
素直に生きている猫に憧れることになる


立派な人間もいいけれど
動物のように場当たり的に過ごしていたい


そのためには
戒律なんで面倒なものは捨て去ってしまいたい


私はきっと弱い人間です


強い人間は
戒律を守る強い意志が備わっています
戒律を守らない誘惑に抵抗する強い意志が備わっています
決して怠けようなどと思わない強い意志が備わっています
戒律が主であり自身は従になり切っています

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