ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

能動的反応:自己ラベリング


自分に
レッテルを貼ることにより
自分がやるべきことと
やらなくていいことを区別したりしている


子供のころ
遊びの中で
「俺は男だから、そんなことはできない」
「わたしは女だから、そんなことしできないの」
「男の子なんだから、これやってよ」
「女の子なんだから、こうしてよ」
そんな言葉を口にした


「ちからがあるんだから、、、」
「あたまがいいんだから、、、」
「きれいなんだから、、、」
「やさしいから、、、」


様々な理由がレッテルの様に貼られながら
役割分担が進み
そのレッテルの中で
自分がなすべきことを
自分で察知しながら生きている


職業は
このようなレッテルを
たくさんたくさん張り付けた張りぼてだ


ゆるキャラのぬいぐるみの頭部を脱ぎ
休憩している男の子を見かけて
ふと、そう思った


ゆるキャラは総じて優しい感じだが
それでもそれぞれに個性がある


職業にも個性がある


同じ職業でも
人により個性がある


見栄えの良いレッテルをたくさん集め
商売繁盛を願えば願えば願う程
張りぼては重くもなるのだろうが
長年、張りぼての中にいれば
張りぼても板につき
さして重いものとは思わなくなるのだろう


そんな風な慣れればよいのだけれど
いつまでも慣れず
いつまでも重いレッテルは
剥ぎ取ってしまわなければ生きづらい


子供のころ
遊びの中で
「俺は男だから、そんなことはできない」
「わたしは女だから、そんなことしできないの」
「男の子なんだから、これやってよ」
「女の子なんだから、こうしてよ」
そんな言葉を口にした


今も
口にこそ出さないけれど
自分に張り付いた様々なレッテルと
人様に張り付いたレッテルを見比べながら
日々、役割分担を意識しながら過ごしている


時に
そのレッテルの中に疲労を溜め込みながら生きている


たまには
レッテルを剥がして
ゆるキャラの着ぐるみを半分着ていた男の子のように
ひと時の解放感を味わいたくもなる


私も
きっといつまでも
そんな張りぼてをまとった偽物のような本物だ


全ての張りぼてを脱ぎ捨て時
わたしは小さな見えない虫の群れになり
大空に散り散りに飛び去ってしまう気がしている


私は
この散り散りになって飛んでゆく虫の一匹一匹を
懸命につなぎとめている


懸命につなぎとめるために
自分らしさを描いた張りぼてを
毎日毎日、必死で身にまとう

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