黄金律が存在していて
それに従って
世界が流転している
、、、としても
その黄金律の周辺には
様々な偶発的要素がちりばめられていて
大きな流れとしては
黄金律に従ってはいるけれど
偶然に左右され
厳格な黄金律には従っていない現象が
黄金律の周辺で
次から次へと引き起こされている

たとえば
「地球は崩壊の途上にある」という黄金律が存在するが
ゆっくりと進行しているものだから
崩壊現象は地上にまばらにしか現れない
このような稀にしか顕在化しない崩壊現象が
何処に現れるのかは
様々な要因が複雑に絡み合うことから
偶然に左右されやすい予測可能性が低い現象だ

人生の黄金律は
「生まれて生きて死ぬ」ということだ

黄金律は
人間が皆等しく背負っているから
他者との比較の中では意味のない因果律だ

しかし
皆が等しく持っているからこそ
それが人間の真実であり
人間の本質だ

健康は
しばしば
失った初めてその大切さを気付くといわれる

人間の本質や真実を
「つまらないことだ」と思えることが
とても幸せなことなのでしょう

人間幸せになればなるほど
人間の本質に不遜になれる

「そんな当たり前のこと」

そう言って無関心になっていられる様々なことを
時に風が知らせてくれる

地球の崩壊
健康の崩壊

風は
黄金律の周りに吹きすさむ偶発なのだろう

動き回る偶発の陰から
動かないものが
ちらりと姿を顕すのだ

動き回る予想不可能なものに
注目しなければ
臨機応変の対応ができないから
動き回る偶発に目が向くようにできている

車を運転していれば
自然と対向車や歩行者の動きが気になる

対向車がこちらに向かってくる潜在性もあり
事故が起こるとそのことが顕在化する

対向車がちゃんと対向車線を走ってもらいたいし
歩行者は車道に飛び出してほしくない
けれど
これらみんな
必然であってほしい偶然だ

偶然が必然となるように制御され
車は車道に沿って走り
人は車道を避けながら歩いている

互いに
このように制御されていると信じているから
交通網が成立している

秩序は
制御され必然化された偶然の風の中にある

風向きが変われば
秩序はいとも簡単に変容してゆく

地球の崩壊や
生命の崩壊のように
確固たる黄金律には支配されいないのだから仕方がない