良い状態も
好ましくない状態も
状態の流転の中で現てくる

好ましくない状態でも
ともすれば
継続するようになり
場合によっては
恒常的に存在するようになってしまう

恒常的に存在するようになると
好ましくない状態は
もう立派な存在として認識されるようになり
人間に認識され
名前を付けざるを得なくなる

害虫は
好ましくない状態として持続的に存在している

嫌われ者の
ハエもカもゴキブリにも
何種類もの種類が存在していて
それぞれが立派に
それぞれの状態を維持している

生物種は
その種に属するそれぞれの個体が
その種固有の状態を維持することで
認識される存在だ

命は
様々な存続する状態の個性を描いている

このような個性を維持するために
様々な能動的反応が統制され協調しながら機能している

私の人格も
存続する状態の個性だ

社会も
存続する状態の個性だ

それぞれに
あってもなくても良い状態を
懸命に
「その状態でなければならない」と
踏ん張りながら維持している状態の個性だ

キンバエにはキンバエの
ギンバエにはギンバエの状態の個性が輝いている

スマホも
車も
同じような材料からできているけれど
それぞれ状態の個性を維持しながら
それぞれの機能を発揮している

地球にも
それぞれの時代時代で
状態の個性を維持してきた

地球には
温暖であった時代や
氷河期といった寒冷な時代もあった

地球も
寒暖を繰り返してきたようだ

生命は
光合成が盛んになると
大気中の酸素が増加させ
光合成をおこなわない生物が多くなると
二酸化炭素を増加させてきた

それぞれの時代に
それぞれに個性的な状態を描きながら
総和の中で
状態がゆったり流転してきた

私も状態を維持しながらも
ゆっくりと
確実に
状態が流転し年老いた

さみしいが
状態は根無し草で
移ろいゆくのも仕方がないのだろう

いつまでも
好ましい状態ばかりが続くとは限らない

それでも抗えるだけ抗いたい

それが命の生きる道なのだろう