ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

同一性:同一性の中に見出される目的


個体に固有な特徴を見出して
個体識別をしている


だから
カメレオンは
身体の色を変化させるている
身体の色を見て
一見して
個体を識別することは難しい


これに対して
シャチは
白と黒の模様が
皆それぞれに
微妙に違っているので
模様の違いで個体識別できるという


模様を変えるのも能力なら
模様を変えずにいるのも能力だ


同一であり続ける能力がなければ
カメレオンも
シャチも
作りかけの粘土細工のように
その姿かたちが変わってゆくだろう


形あるものは壊れる


私の顔つきは
微妙に毎日違っているけれど
基本的な顔形は同一だ


形を維持する力があって
はじめて
私の顔の同一性が維持されている


ここで
なぜ形を維持する力が
なぜそのような形に働き続けているのか?
という疑問が生まれる


この疑問に
目的という概念が
ひとつの納得を与えてくれるけれど
目的という概念は
なぜ目的が存在するのかを
決して教えてはくれない


ただ
同じ形が存在し続けている


この継続の中に
景色を眺めて「美しい」と語るのと同じように
「この目的に叶っている」と
目的を語るだけのことのようだ


目的は
美と同様に
鑑賞する存在だ
そして
能力の創造を掻き立てる存在だ


同じであることの美学


生きる目的など遠い向こうにおいて
この美学に魅せられて
生きているものは
生き続けているかのようにみうけられる


私も
ただ純粋に
若いままでいたいと願う


若いままでいる目的など考えもせず
ただ若いままでいたいと願う


そうすれば何かいいことがあるのだろう
などと思いながら
ただ漠然と若いままであろうと願う

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