物まねをするシステムにより
複製が実践される

子は親を見て
物まねしながら育つ

親を見れない昆虫の子供も
親と同じように育ち
親と同じように暮らし
親と同じように子供を残し
死んでゆく

物まねをするシステムは
意識ばかりではない

生命のセントラルドグマとして
DNAは複製され続けている

デジタル技術は
信号を複製し続けている

このようなシステムにより
同じものを
異なる存在として創造し続けている

物まねが上手いと
多数の同じ存在の中の一つになり
物まねが下手だと
その他多数と異なる個性が生まれる

この下手な物まねが
突然変異であり
その他多数とは異なる奇怪な形質を生み出したりする
が
時に
その他多数とは異なる素晴らしい形質を生み出したりする

それで
継承には
うまいことが重要で
変革には
適切な下手が要求される

ただただうまいお料理ばかりでは
舌が飽きるのは
こういった背景があるのかもしれない

苦みや
辛味や
臭みといった刺激を
少しだけ舌に触れさせてみたくなる