現象持続:理論と実践と神様と
夢と現実に齟齬があるように
理論と実践にも齟齬がある
理論は限定された条件のもとに繰り広げられるが
実践は現実という条件の中で行われる
そのため
理論を実践するためには
現実を限定された条件に近づける努力がなされる
法の下に平和が成立するためには
法を皆が敬意をもって向かい入れなければならない
そのために行われるさまざまな努力は
まさに
理論を実践するために行われる
現実の限定化だ
このような現実の限定化とは逆に
現実に合わせて理論を変えることにより
現実と理論の齟齬を埋め合わせる方法もある
現実との力比べで
理論が負けたような対応だ
理論としては悔しさも残るだろうが
とても現実的な対応だ
実践哲学は
現実にさやしい理論の体系だ
が
現実を変える力強さに欠けている
それでも
力ずくで現実を変える理論よりは
とても平和的でありがたい
神がすべての象徴ならば
神様は不都合ももたらすのだから
それを力づくで変えてしまうのは
神への冒涜なのだろう