予定されている因果律が
斉一的時空の中で
実践を繰り替える

予定された因果律が描く潜在的時空は
多重的に存在しているが
斉一的時空では
多重には存在しえない

そこで
実践を試みても
たくさんの潜在的因果律が
実践途上で打ち砕かれる

実存の
実在競争だ

この実在競争の勝者が
再現性が高いということになる

同じことを繰り返す能力が高ければ高いほど
その能力により引き起こされる現象は
時間を超えて存続してゆく

この再現能力による存続の過程で
実在が実存を再生産している

生命現象だ

企業の拡大再生産も同じだ

宗教の布教もそうだろう

言語の承継も
再現能力による存続だ

斉一的時空の中で
他の影響を受けやすい因果律の実践と
他の影響を受けにくい因果律の実践が繰り返される

前者は実在的な因果律とみなされる過程であり
後者は実存的な因果律とみなされる過程だ

種の中の因果律のような
実存的な因果律も
斉一的時空に存在はしているけれど
他への影響力がない
からかの影響力も受けにくいので
多重的に存在しているように見えている

独我論の世界も
実在競争から離れた
このような多重的な存在なのだろう

生存競争から
一見離れているけれど
実存競争に踏み込めば
泡と消えるはかなさがある