現象が決められた相関関係に従い連鎖する内部と
相関関係に乏しい現象が頻発する外部に分断されている

身体の内部は
それぞれの部位の機能を
特定の身体の秩序維持のために忠実に実施しているが
身体の外部は
特定の身体の秩序とは無関係の現象に満ち溢れている

内部は目的因の特定性の高い現象に満ち溢れ
外部は目的因の多様性の高い現象に満ち溢れている

だから
内部から見ると
内部は統制が取れている場所であり
外部は統制が取れていない場所であり
内部は統制がとられしかるべき場所で
外部は統制され何があっても許される場所になる

自国の統治下の場所は
秩序だっているべき場所であり
自国の統治下にない場所は
秩序があってないような場所にもなるのだろう

私の庭の秩序は
維持されるべきだが
それ以外の場所の秩序は
私の思う秩序に組することもあれば
別の秩序に組することもある混沌とした場所だ

隣の家の庭の植栽が根を伸ばし
我が家の庭に侵略してくることがある

ネコヤナギは
春先白い花を楽しませてくれる可憐な花だが
なかなかの侵略者だ

いつの間にか小さな花が咲き
放っておくと太い株に成長してしまう

竹はよく知れた侵略者だ

根を縦横無尽に伸ばし
面で押し寄せてくる

様々な現象が
特定の法律や法則に従い循環している

森林には森林の法則があり
町には町の法則があり
それぞれ特徴的な現象が循環している

侵略は
外部から見た表現で
侵略の内部から見ると
秩序化ということになる

隣の庭から侵入してくる竹にしてみれば
せっかく
私の庭先の伸ばした根を
掘り起こし除去する私は
無法者ということになるのだろう

外来植物が繁茂する場所がある

外来動物が繁殖している場所がある

豊かな森林が
コンクリートで塗り固められている場所がある

場所が
様々な法則により占拠され
その個性を変えてゆく

内部は
それぞれ常に普遍でありながら
様々な内部の総和として
多様な外部が遷移している