ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

循環と義務:人間の尾ひれの奥深さ


実績から
未来を予測することができる


予測だから外れることもあるが
過去と同じことが
未来においても繰り返されるので
実績から
未来を予想することができる


オタマジャクシは
成長するとカエルになる


これも
過去の実績からの
未来予想の一つだ


カエルが生む卵の中には
ふ化し
オタマジャクシとなり
やがて
足がはえ
手がはえ
しっぽがなくなり
目が上側に飛び出て
おちょぼ口ががま口になる
そんなスケジュールが組み込まれている


やがて恋をして
卵を次世代に残す
そんな運命も
卵は運んでいる


しかし
途中でこのような運命は途絶えてしまうこともある


鳥に食べられてしまうオタマジャクシもいるし
蛇に食べられてしまうカエルもいる
日照りの干ばつで
途中で干からびてしまうオタマジャクシやカエルもいるだろう


成長や生殖といった内部での運命づけは
外部の天敵や天候により破壊されることもあるから
このような破壊から逃れる術も
卵の中に予定されていたりもする


オタマジャクシも
カエルも
天敵から身を隠し
狙われないようにしながら生きているのがそれだ


基本的な運命は
生まれ持ったものだ
それを実践すべく
外部と対峙しながら
それぞれの応用が始まり
運命が変更されたり修正されながら
基本的な運命が踏襲されている


人間も
どんな偉い人も
普通の人も
犯罪者も
生まれて
成長し
社会の中で
年老い
死んでゆく


この大きな運命の中で
尾ひれの部分で
恋がかなったり
失恋したり
事業が成功したり
失敗したり
夢がかなったり
夢破れたりしている


社会の中で
活動することも
感情が誘導してくれている


嫉妬や
あこがれも
社会が循環する仕組みの一つとなっている


嫉妬やあこがれが
社会規範を統一を誘導している


学習能力も
社会を循環させる仕組みの一つだ


社会の実績を
未来の社会で再現し続けるためには
学習能力が欠かせない


人間は
生命が運ぶ運命と
社会が運ぶ運命を共に未来に運んでいる


「セザンヌが描いたリンゴは
 本物よりおいしそうに見える」


この言葉が
セザンヌの描いたリンゴと共に
未来に運ぶのは
人間の感性と
人間の言葉と
セザンヌの絵画の間にある
現象の循環が文化となり
激しく転回しているからである


感性としての生命と
言語としての社会が
セザンヌのリンゴで交わりながら
未来が築かれている


人間の生命としての運命に
社会の運命がまとわりついて
人生を奥深いものに演出してくれている


このような演出を楽しむのも
人間の卵に宿してくれているからありがたい

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