ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

予定と実践:人間という権威主義


人間は
人間という権威を創り上げながら生きている


人間に敬意を払う生き物には
優しさを振りまき
人間に敵意を抱く生き物には
鉄拳を与え
人間にとって有益な気候を崇め
人間にとって不利益な現象を忌み嫌い
人間の意向に沿った環境を整えながら
人間の権威を高めてきた


強すぎる権威主義は
その権威から漏れた存在に煙たがられるように
人間の権威主義にくみしない側の自然は
さぞかし人間を憎んでいるだろう
さぞかし
人間の権威による束縛から
自由になりたがっているだろう


命は
それぞれ一つ一つの命が権威である


それぞれについて
その権威を守る力が試されている


弱い力は
他に頼りながら
自らの権威を守り
強い力は
他に頼られながら
より一層の権威を保ち続ける


権威は
敬意を払われることを予定しながら
存続している


その予定が実践されるがために
権威は恵みを振り撒く


だからなのだろう
財政出動を思うがままにできなくなれば
権威は下がる


為替介入できなくなれば
やはり権威が下がる


金の切れ目は縁の切れ目だ


人間は
どれだけの自然に支持されて
どれだけの自然と敵対しているのだろう


急斜面に切り開かれた畑が放棄され
いつの間にやら立派な山林になっている


人間の権威は
人間の手が入らなければ
途端にさびれてゆくもののようである


私の権威に
私が手入れを怠る様になれば
私はたちまち荒んでゆくのだろう


手の入れられた庭園から
雑草の生い茂る荒地へと
すぐさま荒んでゆくのだろう


私は私の権威を守る予定の上に立ち
私自身に手を入れ続ける存在らしい


それが私の実践だ

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