触媒と必然:自然劣化する存在の命運
自然劣化する存在の
劣化を抑えることは
自然劣化する存在にとって恩恵だ
この恩恵を受け続けることが
自然劣化する存在にとっての命綱なのだから
当然だ
この恩恵を受け続ける為に
維持されていなければならないことがあると
それを保持しなければ
事前劣化する存在は存続できない
このような能力を含め
恩恵をもたらす能力が
自然劣化する存在の存続能力となっている
恩恵をもたらす能力を
求め
祈る
そして努力する
大きく直線的な努力もあれば
小さく紆余曲折的な努力もある
目的をしっかり意識した努力は
大きく直線的だが
目的を意識しない努力は
小さく紆余曲折的だ
目的意識がなくても
結果として
努力していることもあるということだ
遺伝子の突然変異は
この様な意志のない
小さく紆余曲折的な努力だ
目的意識がなくても
恩恵をもたらす能力がたまたま備われば
自然劣化する存在であっても
その存続能力が上がる
このようにして
自然劣化する存在は
恩恵をもたらす能力と共に
共存共栄することになる
だからなのだろう
共存共栄を旨とする思想は
一見力強さに欠けるけれど
底力がある
共存共栄を目指す範囲が
家族であることもあり
一族であることもあり
民族であることもあり
国家であることもあり
人類であることも
生態系であることもあるのだろう
どの様な共存共栄を目指すことが
恩恵をもたらす能力を高めるのか?
そんなことを考えながら
直線的な目的意識が
小さく紆余曲折的な目的意識を馬鹿にしたりする
小さく紆余曲折的な努力は
意識がないのだから
馬鹿にされても仕方がなかろう
しかし
正義の下に悪事を働くこともないので
馬鹿は至極当然に共存共栄を実践する
そのために
他の存在のために
たやすく自己を犠牲にしてしまう
馬鹿はたくさんの代替する存在がないと維持できないのだ
魚はたくさんの卵を産む
無駄に生むわけではない
たくさんの代替が必要なのだ
そんな馬鹿の恩恵にあずかり
人間様の食卓に
様々な彩が添えられる
恩恵をもたらす能力の高さが
強く直線的な勝利を導いているのだ
足りぬから馬鹿であり
足りぬから
たるを求め続けなければ
自然劣化に供される
私は
不完全な馬鹿である
ゆえに
足るを求めて右往左往を繰り返す