思考と実体:言葉の両側に在る世界
思考の世界の中の大空に
「善」という字を描いてみる
その「善」に
「善」についての語らいや
「善」とされる経験を紐づけてゆくと
大空に浮いていた「善」が
次第次第に落ちてきて
心の中に納まった
心の中に納まるや
「善」についての語らいや
「善」とされる経験が心を震わせながら
いよいよ本物の「善」として
心と経験を紡ぎ始めた
こうして言葉が
心と経験を結び付け
思考と実体をつないでいる
春の希望や
夏の情熱
秋の哀しさや
冬の厳しさも
こうして結びついているのだろう
「しあわせ」という言葉も
心の中の何かと
世間の中の何かを
きっと結び付けてくれているのだろう
早咲きの桜が咲いた
それを見てうれしいと思う心が
とてもありがたい