予定と実践:淘汰圧に抗う力としての形而上
目的という形而上を
合目的的現象という形而下が支えている
この状態が維持される中で
目的という抽象と
現象という具象が
結びついている
結びつかずに
形而上と形而下の関係が崩れる場合には
現象は合目的的現象ではなく
単なる現象ということになり
形而上から
切り離された一過性の現象ということになる
*
周囲の現象と調和した現象は
持続する
周囲の現象と調和していない現象は
消え失せる
調和し維持された現象は
自然選択された状態であり
調和せず変容した現象は
自然淘汰された状態である
*
両立して持続している現象間には
何らかの相補的な調和が存在している
片方の現象の存在が
もう一方の存続に貢献し合っている状態である
*
ある現象が存続するために
条件が整わなければならず
その条件が満たされないと
その現象は起こらない
条件を整え
在る現象を維持することは
一つの目的であり
条件を整えるという実践は
合目的的現象の強要である
*
強要は
能動的実践である
生命活動は
自身を維持する目的を形而上とする
形而下の能動的実践である
*
意識と身体が相補的な調和関係にある場合とは
意識は身体の存続に貢献し
身体は意識の存続に貢献する状態である
AIと人類が相補的な調和関係にある場合とは
AIは人類の存続に貢献し
人類はAIの存続に貢献する状態である
ある国と別の国との関係も
ある人と別の人との関係も
ある臓器と別の臓器との関係も
ある細胞と別の細胞との関係も
ある分子と別の分子の関係も
ある星と別の星との関係も
相補的であれば
何らかの形而上がそこにあり
この形而上の連なりにおいて
周囲からの淘汰圧に抗っている