制約と自由:家制度という少子化対策
戦前
家制度という少子化対策があった
戦後
その名残の中で
ベビーブームがあった
そんなことを
考えながら
「子宝」という言葉が持つ意味に
思いをはせた
その昔
子供は働き手であり
家を盛り立てる義務の中で
自由を奪われていた
子供には
「宝」という要素と
「荷物」という要素に分離することが出来よう
子供は
とにかくかわいい
それは「宝」であるが
とにかく手間がかかる
それは「荷物」である
戦後
子供の自由を守るために
大人の自由が制約されて来た
子供を
家の縛り付けず
働き手として使わなくなってきた
相対的に
「荷物」としての構成が増してきた
家のために荷物を背負ってでも子供を設ける
そんな発想は衰退したのである
昭和のベビーブームの頃には
まだこの思考の名残があったのだろう
子供を無理やり増やす時代から
無理やり子供を増やさない時代になった
男も
女も
子供も
家に縛られることから解放され
自由になったということなのだろう