主体と客体:動くということ ぶつかるということ
動くということは
何か動かないものにぶつかるということである
主体が何かを為そうとすると
客体にぶつかるのも
これと同じことである
犬も歩けば棒に当たるし
棒に当たらずとも
空気に当たっている
その当てられた空気は
また別の空気に当たり
その空気は落ち葉を揺らすことになるのかもしれない
動くものは
すべからく
主体として
何かの客体にぶつかる
そしてその客体は
主体として何かの客体にぶつかるのである
このぶつかり合いの中で
それぞれの主体は
その姿を変えてゆく
雲は刻一刻とその姿を変えてゆく
それに引き換え
岩山は頑固にその姿を維持している
強固な塊である
それでも
雨にも風にもさらされながら
ごく少しづつしかその姿を変えゆく
岩山と同じように
命たちもその姿を懸命に維持している
壊れても壊れても
同じものを再生させながら
同じ姿を地上に留めている
それでも
少しづつ
進化し
その姿を変えてゆく
何かにぶつかりながら
その姿を変えてゆく