嫌いな人の悪口を言うことは善であり
嫌いな人を擁護することが悪になる
そうなると
嫌いな人はますます嫌われるようになることが
正義となる

ナチスの民族主義や
敵性国家への対抗措置は
こうして正当化されてきた

いじめは
多くの場合
正義の仮面をかぶっているのだろう

正義の仮面は
上手に使いたいものだ
時に
洗濯して
物干し竿にぶら下げて
風にさらして
仮面の裏側も
眺めてみたいものである

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メモ

布団をお日様に乾すと
太陽のにおいが布団にしみ込む
この太陽のににおい
実は
ダニの死骸のにおいだというが
それならそれでよいだろう

ダニと一緒に寝ていたという事実より
布団にいた
悪の象徴たるダニ集団に一撃を加えたことのほうが
大きな意味がある

正義は
このような心地のよいにおいに満ちているのだろう

布団を乾し
一緒にいたくないものたちを
様々な方法でいじめて排除する
そうすると
すっきりと
自分と自分の許容するものからできた
世界を実現できるようになる

このように
正義は
我慢を押しのけ
色と色のグラディエーションを否定して
純潔を保とうとする道具として
便利に使えわれる言葉に成長してゆく

言葉は人が育てる仮面だ
中途半端を捨て去り
強調されたデフォルメを演出する
偉大な仮面だ

人には人の仮面があり
ウサギにはウサギの
狼には狼の
牛には牛の
クジラにはクジラの正義の仮面が
大昔、神様から与えられ
それぞれに仮面を大事に継承してきている

だから
神様の裁きと
人様の裁きは
いつも同じではないのだろう