ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

因果律の起源としての創造

カルガモのひなは
親鳥の後をついて歩く


この行動は
親について歩くという本能的行動と
親を認識する「刷り込み」の成果による


「刷り込み」というのは
ひなが卵から孵化したとき
始めて見たものを親と認識する機能だ


ひなが生まれて始めた見たものが人間ならば
その人間を親として認識してしまう
そして、その人の後を追いかけ続ける結果となる


人間を見てしまった原因が
人間を親に持つ結果となるということだ


このような因果関係の成立には
カルカモの「刷り込み」という能力が
原因として存在している



遺伝子の情報に基づき
因果律が創造されているということだ



人間は因果律の創造に長けた生き物だ
記憶力と因果関係推定能力は
因果律を創造する能力の両輪だ


刑法が創造された因果律いい例だ
こうすればあの罪になりあの罰になる
このような因果関係が羅列されている


馬の鼻先のニンジンもしかりだ


ああなればこうなる


このように言語により固定化された因果律を逆算して
未来志向の行動を選択したりする



過去の教訓から導き出された因果推定を
未来へと生かす努力でもある


このように
因果律にも様々な起源が有る


物理的なもの
遺伝的なもの
人為的なもの
社会的なもの
個人的なもの
精確なもの
不正確なもの


様々な起源の因果律に囲まれて
右往左往しながら未来を眺める
これもまた
愉しからずや
、、、である


ーーーーー
コンラート ローレンツ著
「ソロモンの指輪 動物行動学入門」
早川書房
正確にはカルガモでなくハイイロガンという鳥での
刷り込みの話が載っています。
行動がどこまで本能的なもので
どこからが後天的なのか、等々
物語的に書かれており
面白く読める本です。


ありがとうございます。

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