ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

個体発生は系統進化を繰り返す


難解な専門用語の群れが
他の解釈を許さない厳密な世界を表現する


科学論文や
裁判の判決文の世界だ


汎用的世界ではなく
ある限定された世界を
厳密に描く必要性が
このような技術を向上させてきた


肝臓の細胞群は
肝臓の機能を全うするために
厳格な反応を日々実践している
これらの反応は
腎臓の細胞群には実践しえない難解な反応なのだろうが
肝臓の細胞群にとっては
日常茶判事な出来事だ


分業と専門化の進展が
相互に理解しがたい世界を築きながら
連帯し調和してシステムが成立している


かつて同じであったものが
異なるものへと分化してゆく
生命の個体発生過程は
人間の社会化の過程と相似している


個体発生が
系統発生を繰り返すように
個人の社会化の進展も
文化史を繰り返している


古代人は
子供のように
目の前の仲間と群れて遊び
見知らぬ隣の群れ出会うと
興奮して
時に喧嘩をし
時に仲直りしながら
限られた身近な世界の中で
離合集散を繰り返していたにちがいない


まあ
それほど単純ではないのであろうが、、、


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メモ


分業には
平等や公平となじみがたい部分がある


誰が何を分担するのかは
問題化すれば争いになる


幼稚園や小学校でも
演劇の配役や音楽界の分担楽器で
争いになることがある


その人の能力に応じて
分担を決めたりするのだが
自分が思う自分能力と
他人が思う自分の能力の齟齬を
露見させてしまう機会にもなりかねない
危険な場面だ


このような危険をかいくぐり
人類は分業による社会秩序を維持してきた


集団から受ける恩恵が
不公平感による不満を上回れば
分業が成立してゆく


このことを体感しながら
子供は成長し社会化してゆく


集団の中で我慢を覚え
集団に自然と帰依してゆく能力を
整えてゆくのだ


学校生活になじんでくると
やがて
他校との交流が始まる


集団間での分業が始まる
自校と他校の分担に不平等感があっても
それは仕方がないことと
なんとなくやり過ごすことができてしまっていたりする
それどころか
あてがわれた役割を他校よりも
素早くきちんとやり遂げようと情熱を燃やしたりする


平等や公平を大事にしていても
社会の進歩は望めなかったろう


個人にも
集団にも
自尊心があるのだろう
守るべき名誉があり
それは
他とは同じではない何かであり
公平や平等とは異なる存在である


しかし
これらの感情が
公平や平等となじむことも
不平や不満ともなじむことができるのだから
個人が分業し
集団ができ
集団間で分業が進み
より複雑な社会に発展することができ
それを維持することができるのだろう


自尊心の満足が滞ると
不平や不満が募りやすくなる


ほめて育てるのがよいと聞く


功利主義は
個人の尊厳をだましだまし
浸透しなければならないからだ

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