ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

不完全ゆえのやさしさときびしさ


泣いて馬謖を斬る


こんな悲しいことをしたくはないが
しなければならないことがある


こんな大げさなことではないが
私が管理している水槽の中に
一匹の魚に綿のようなものが付着していた
病気だ
このまま放置すれば
他の魚にも感染してしまうかもしれない


トンコレラが流行れば豚が殺処分され
鳥インフルエンザが流行れば鶏が処分される


私は
病気の魚を殺さなければならないのであろう
管理者として、、、


私ではない命を
私が育み
私が終わりをもたらす
・・・わたしは
   こんなにも万能であってよいのだろうか?


、、、功利主義、、、


非常なことをするときには
慰めとなる大いなる指針となる考えだ


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メモ


全体の利益のために
何かを犠牲にして捨て去る


果たして
その全体はどの全体だろう?


生贄の思想は
分業の思想でもある
著しく損な業を引き受けるのが生贄だ
だから
「なぜ私が・・・・」と
分業の中で叫びたくなることがある


『命は
 全てに完璧を求めていない』
このことが持つ
やさしさときびしさが
水槽の中の魚の運命に振り分けられた


魚の命の系譜が守られるためには
生き延びる魚がいればそれでいい
みながそろって
未来に存在しなくても
命はつづく


一つの命が全てを担っているわけではない


だから
犠牲に供せられる命があっても系譜が続く


そんな命の宿命の中で
私は私の全てであるからたちが悪い


私が属する全体のためでなく
私のためだけに私がいるから
私が属する全体になりきれないから
その全体に対して
不平不満を並べ立ててみたりしたくなる


総論賛成各論反対の起源がここにある

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