現象を記載する

この行為は
動く現象を
動かない記載へと置換する作業だ

動くものを
動かないものへと置換する
別の言い方にすると
変化から不変への置換だ

それを
同等のままであると定義しながら行うのだから
かなりの無理がある

この無理が通って
やっとこさ
思考が成立し
哲学が成立し
科学が成立する

すごい技術だ

むろん
無理があるから
限定された条件で同等が成立している
だから
その条件の変更により
結論が異なってしまうことになる

それが悔しくて
全てに適応できる記述を求め続けて
記載の技術がさらに進展をめざして開発される

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メモ

時間は
物質の変化を伴う

物事に不変を求める時
時間が邪魔になる

時間を排除する力がない場合には
ごまかさないと不変は訪れない

生命は
同じものを再生するシステムにより
不動を希求し続けている

このシステムが
ホメオスタシスと表される
日本語では
動的平衡だ

血圧や血糖値が同じになるように
様々な機能が働いてシステムとなっている

カエルの子がカエルであり
ナマズの子がナマズであり続けるように
様々な機能が働いてシステムとなっている

社会は伝統に従い維持され
それぞれなお社会の系譜を存続させてゆく

しかし
完璧な再生ではない

そこに進化の余地があり
破滅への危機がある

変化から不変への同等的変換が
様々なレベルで試行錯誤されている

自然選択は
再現される不変性のふるいである
変われば変わる
失敗すれば再現されない
不変のまま再現されれば不変である