恨みを統治する言葉たち
人間は
自分が被害者であると思っている時に
一番酷いことをするものだ
こう教わった
日本の中間層が
貧困化しながら
貧富の差が広がり始めた
恨みを集め
それを
どこかにぶつけるには
まず恨みを貯め込まねばならない
次に
その恨みの自覚を促し
その恨みが
何処から来たのかを
はっきりと
認識させなけれなばならない
貧富の差は
ないほうがいい
あると
恨みによる
統治が始まる
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メモ
敵を持つと
集団内に連帯が広がる
大同小異の掛け声の元
集団が一つになり
敵に対峙する
国内外で
広く観察されてきた現象だ
敵国として
矛先を向けられたら
たまらない
敵国として
対峙しなければならなくなるからだ
国だけではない
矛先は
言葉が決めてゆく
恨みが川を流れてゆく
言葉の堤に沿って流れてゆく
時にあふれ氾濫し
時にダムのようにせき止められ
そして
一気に爆発する
言葉が武器になる
恐ろしい化学兵器のようなものである
当たり前のことだが
うまく使わなければ
下手をすることになる