生物は
刺激に反応して
定型的な行動をとる

たとえば
ミドリムシには
光の方向へ泳いでゆく
走行性がある

植物の根は
地に向かって伸びる
葉は
天に向かって伸びる

このような定型的な動作が
まわりまわって
生物に恵みをもたらす

恵をもたらすマニュアルが
残存してゆくダーウィンの掟

帰納法的に繰り返される営み

創造された因果律が輪廻する

この輪廻の中で
マニュアルが
思考錯誤の中で洗練されてゆく

多様化は
マニュアルの重複と改変によりもたらされる

そぐわない改変が
「実存は本質に先立つ」と叫びながら消えてゆく

何かが先に立つのではない
循環しているだけだ

共進化がそれぞれの多様化の中で
記録が刻まれた物質とともに
循環している