ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

言葉が動くということ


あれとそれが
同じかどうかを
あれこれ眺めたり考えながら判断する


同じところもあり
違うところもあり
大体同じ事もあれば
似て非なることもある


このような同定は
異なる塊を同一にする過程である


塊に一般名詞を付与するには
異なるものを同じと認識する必要がある


塊ばかりではなく
現象も同じだ


雨や晴れ
振動や循環
時空を異にして顕われる様々な現象に
同じ名前を付与している


異なる時空を同一として扱うためには
記憶が活躍する


記憶の中の異同が
言葉を介して整理され
異なる時空が同一として認識される


言葉は記憶と仲良しだ


記憶と結びついていない言葉はどこか空々しい


言葉は
記憶という名の海に浮かぶ船なのだろう


様々な記憶の中に
同じものや異なるものを見つけては
同じ言葉や異なる言葉を探してゆく


言葉は
言葉だけでは動かない
海の上で風を受け動いている


この動きが思考だ


このような記憶の海があり
物語の登場人物が動き出し
教訓や憧れも動き出す
夢も生まれる


様々な時空を
様々な人と過ごし
記憶の海がどんどんと広がって
この場の世界の厚みも増してゆく


動き回るのだ
言葉の中でも
時空の中でも

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