ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

私の安全を守るのは?


車は
歩くよりも断然早い
その分危険だ


大きな雄鹿にぶつかったことがある


夜の山道を走っている時だ
右へ道なりに曲がると
雄鹿がいた
ヘッドライトに驚いたのか
道を横切っていたのに
こともあろうに
私の進行方向で突然止まり
こちらをじっと見つめている


急ブレーキをかけたけれど間に合わなかった


鹿が走り抜けてくれれば
ぶつかることはなかったのだけれど
鹿はヘッドライトに驚き止まってしまう
だからよく事故にあう
そう車修理の板金屋が教えてくれた


その年は車がよく鹿にぶつかるらしく
車の修理に追われているとも言っていた


私だけが被害者ではないと知り
すこし安堵した


人並というのは
良い立ち位置だ


人並であるがゆえに
ぶつかったのだ
仕方がないことだ


私が悪いのではない
運が悪かっただけなのだ


板金屋
車の修理だけでなく
お客の慰め方も
よく心得ている


お金は取られたけれど
いろいろ直してもらい
ありがたかった
プロの仕事だ


以来
夜の山道はゆっくり走ることにした
もらい事故はこりごりだ


鹿のせいでえらい目にあった
まあ反省もしておこう
そんなところだ


それが功を奏して
信号も積極的に止まるようになった
黄色はとまれである


割り込んでくる車にも
少し寛容になれるようになった


車はただでさえ早いのだ
ゆっくりくらいで丁度いい


ーーーーー
メモ


「私は悪くない」
そう思えるとホッとする


この思いが言い訳になる


これを言葉に出したくなるのを
ぐっとこらえる


何を我慢するのか


若い時と
年を取ってからで
変わってきた


若い時の方が目先に目が行った


その時々に夢中になれていたのだろう


今は
目先のことにあまり夢中になれていないのだろう
損をしても得をしてもあまりこだわらなくてよくなってきた


ある意味
寂しいことではあるが
平和になってきたのだろう


ありがとうございます

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