ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

関係性という存在


関係性が固定していないと
困ることがたくさんある


たとえば
言葉の形と音と意味
たとえば
DNAの塩基の組み合わせとアミノ酸
たとえば
つねった皮膚と痛みを感じている場所


「黒色」書かれた文字を
「しろいろ」を読まれてはかなわない


本来あるべきグルタミンが来るべき位置に
グリシンが配置されたら
たんぱく質が機能しなくなる


右手の甲をつねったら
左足の甲が痛いようでは
痛い原因を取り払えない


固定した
都合の良い関係性があって
さまざまな現象が連なっている


この関係性を
還元的に分析すると
この関係を維持する機構はわかっても
なぜそれとこれを関係させているのか?
その意義はわからない


統合的な分析が必要になる


言葉の意味を理解しあう人と人の関係
アミノ酸とたんぱく質の機能の関係
痛み刺激とそれに対する反応の関係


このような統合的分析の中で
形而上的な普遍な何かの意義を探そうとするのが
哲学的な統合なのだろう


不幸なことに
統合は
関係性がある一連の秩序において成立する泡沫だ
だから
関連性のない秩序間に
普遍性を求めようとしても無駄に終わる


この泡沫に普遍性を求めて
右往左往することも哲学の楽しみならば
それはそれで
尽きぬ楽しみということになるのだろう

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