ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド20


ミドリムシは
光の強い方向へ泳いでゆき
光合成を活発に行い
より多くのエネルギーを蓄積できるように
外部環境に応じて反応できるよう工夫されている


細菌も
ガラクトースの多い場所では
それを分解する酵素をたくさん産生し
より多くのエネルギーを利用できるように
外部環境に応じて反応できるよう工夫されている


多くの単細胞生物は
生育に適さない極寒や乾燥や灼熱に晒されると
休眠胞子などの耐性を備えた細胞体となり
良い環境になると
また生育し分裂し増殖してゆく


主体には
主体の外部から刺激を受け
その刺激に特定の反応返す性質がある


セカンドワールドの主体は
ミドリムシの走光性や
細菌の遺伝子発現の調整や
休眠による耐性のように
外部環境刺激に対して合目的的に反応する


主体の
このような外部刺激に対する反応は
他の主体の刺激に対しても応用され
他の細胞の刺激に対しても特定の反応が惹起される


細胞性粘菌は
同種の粘菌同士が互いに刺激し合い集合し
ナメクジ体となり動きまわり
やがて胞子体を形成して休眠状態に入る


サードワールドは
このような細胞間の様な関係
すなわち主体間の刺激と反応が
あらかじめ予定調和するようにプログラムされ成立している
いわゆる
出来レースの賜物だ


合目的的な出来レースが
細胞間で共有され
複雑な多細胞生物の細胞社会が成立している


共生の原始的生業だ


サードワールドの共生の中で
たくさんの細胞が
それぞれに課せられた
刺激と反応により紡がれた予定調和の運命を
そつなく主体的に演じることにより
ひとつの個体が
ひとつの命を営んでいる


酵素反応が一つだけでは
世界を築けないように
刺激と反応も
ただ一つの関係では世界を紡げない


様々な反応が連帯し循環を形成し
世界が流転し次の時間へと運ばれる

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