人間に生まれるように神様にお願いした記憶はない
この指紋や手相をもらいたいと思ったことも
この顔になりたいと思ったこともない
今日の天気も
今日の気温も
私に与えられたものであり
私が創り上げたものではない
様々な制限の中で再現されている生化学現象が
私を私として維持している
様々な制限の中で再現されている気象現象が
今日の天気をもたらしている
太陽と地球の距離は誰が決めたのだろう
地球の自転軸が傾いているのはなぜだろう
安定して存在している偉大なる制約の中で
様々な現象が再現されている
そんな偉大な制約に変化が訪れると
その制約を条件として展開されていた様々な現象が
一斉に遷移を始める
時代の転換点である
パラダイム変換
常識が覆るのである
とある常識が非常識となり
とある非常識が常識なる
江戸時代
旅と言えば徒歩であった
それが公共交通機関になり
自家用車になってきた
主流は変われども
いまだに徒歩の旅行もあろうし
交通公共機関の旅もある
細胞分裂の増殖もあれば
有性生殖もある
卵を産む生物もあれば
胎児を母体内で育てて出産する生物もいる
酵素が基質たる化合物を包み
この包まれた平穏の中で反応し
変わるべき化合物へと変換されてゆく
胎児のように
そう
胎児のように
胎児のように
私は社会に囲まれた育てられてきた
この先
社会から何処へと産み落とされてゆくだろう
そんなことは
私が決めることではないだろう