感覚と未来:反応が過去を未来に運んでゆく
反応は
予め定められているところがある
見るものに反応する
音に反応する
言葉に反応する
何に対し
どの様に反応するのか
経験しながら学習してゆく
このような学習された反応により
既視感のある世界が再現される
春になると桜が咲き
秋になると聞くが咲くのである
反応が
過去を未来に運んでゆく
DNAに刻み込まれた洗練された過去が
様々な酵素反応を経て
未来に再現される
未来に実践されずに破壊された過去は
洗練された過去として生き残れず
過去の遺産となり消えてゆく
こうして
幾多の物語が生まれ
幾多の物語が消えて来た
私は
洗練された過去として生まれて来た
そして
生き残り
より洗練されてゆくことを目指してきた
そのようにすることが
洗練された過去たちの置き土産の一つなのだろう
洗練された過去たちは
それぞれに
外の世界と格闘して
それを乗り越えようと洗練された
私に見えているものは
洗練された過去たちが見ようとしてきたものであり
私が聞いている音は
洗練された過去たちが聞こうとしたものに違いない
きっと私の希望や意志も
洗練された過去たちの遺物に他ならないのであろう
反応が過去を未来に再現させてゆく
感覚が
反応を呼び覚まし
私を未来へと運んでくれている