具象と抽象:抽象を具現化する能動的努力たち
生命は
循環する抽象を
能動的に具現化する現象である
DNAという抽象が
特定の有機物として
規則的相当性をもって機能してゆくシステムが
滞りなく循環しながら
生命は維持されている
その一環として
視覚があり
理性がその上に乗っかり
私の土地ができあがる
私の土地は
物質としての土地と
抽象的観念としての所有の合作である
その土地が
何らかの形で侵されそうになると
私は
それをも守ろうと努力をする
こうして
能動的に
わたしの土地を具現化するのである
その努力が土地の侵害に対して無力であるとき
私は国家に助けを乞うだろう
所有という抽象的観念を
私も
国も
能動的に具現化するシステムが形成されているのである
生命力が
私の身体を形成する物質たちに
わたしのDNAが持つ抽象的観念を
私がわたしの土地を守るかのように
具現化させてくれている
こうした具現化の一環として
本能があり
感情があり
感覚があり
食物を確保しては
それを食し
必要なものを消化吸収して
残渣を排泄する
そして
吸収した物質に
わたしの抽象的観念を
規則的相当性をもって
機能させるのである
規則的な努力を怠れば
物質から抽象は逃げ去り
循環の中の秩序は解脱して
私の土地がただの土地に戻る様に
私であった物質も
無垢な物質へと戻るのだろう