存在の認識:自律的存在と他律的存在
夏は涼しい日陰にいたいと思い
冬になると
暖かな日向が良い
実際
屋外で休むとなると
夏は日陰に腰を下ろし
冬は日向でくつろぐことになる
太陽は
丁度良い暖かさを地球に届けてくれている
ありがたい存在である
しかしながら実際には
太陽は
地球や人間に忖度して
暖かさを届けてくれているわけではなかろう
ただ
太陽はあるがままでいるだけである
太陽は人間に対して
人間のように
日向に行ったり日陰に行ったりといった対応はしてはくれない
どこかへ行こうという意志もなければ
どこかへ行く能力もないのである
忖度する能力がないのである
ここに太陽の自律的存在としての威光がある
能力がないことが威光なのである
忖度する能力は
忖度の対象に律せられる他律的存在なのであり
この能力の欠如こそが
自律性を極限まで高めているのである
太陽が仮に今より熱くなったり冷えたりしたら
地上の生物は
その温度に応じて適応してゆかなければ生きてゆけない
そんな他律的存在なのである
生命は
地球環境に忖度しながら進化し続けてきた
特定の生命が生きるために
地球環境が創られて来たのではない
こうした意味でいうと
遺伝情報は
地球環境への忖度の虎の巻である
影響力の高い恒久的自律的存在へ
如何に忖度できるかが
生存への道筋なのである
恒久性の高い存在に
名前が付けられ
すぐに消え去る偶然には名前は付けられない
忖度しなければならない対象に名前を付け
人間は生存能力を高めて来たのである
言葉を操れば操るほどに
他律的になるのも
生存への道筋のなせる業なのだろう
他律的能動性
相手にあわせて能動性を発揮する
目があり
耳があるのは
この他律性の象徴ということになる