ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

再現能力:教育と制裁の果てに

catsdoodle


「気を付け」

「前へならえ」

「休め」


「右向け右」


言葉には

行動を再現させる力がある


言葉自体に力があるかというと

そうではなく

言葉を聞く側の能力にその力は依っている


馬の耳に念仏


猫に「お手」といっても

素知らぬ顔をされるのが関の山である


犬に「お手」と言えば

お手をしてくれることもあるだろうが

野良犬に「お手」と言っても

猫に「お手」と言うのと変わらないことになる


言葉を教育されていることで

言葉に

行動を再現させる力が宿るのである


言葉を覚えるということは

何かを再現できるようになるということである


もっと言えば

再現させられる力を持つことなのである


「赤」と聞くと

赤色を思い浮かべる


初恋の人の名を聞くと

その頃の情景を思い浮かべる


こうした思い浮かべるということも

再現の一環である


学習された言葉を聞くと

自由を失い

制限された現象の中に入り込んでゆくのである


知らない言葉を聞くと

それが何を意味しているのか気になる


人間には

自由を失い

言葉に身をゆだねる本性があるらしい


幼児の頃に

この本性が現れ

言葉を聞き

言葉を話始めると

親は喜ぶのである


DNAの暗号に従順にタンパク質が合成されることで

細胞内の秩序が維持されるように

言葉に従順になることで

社会の秩序が維持されていく


言葉が変われば社会秩序も変わり

DNAが変われば細胞秩序も変わってゆくのである


決められていることを再現してゆく安定と

決められていることから外れてゆく進歩と

決められていることから外れていく後退が

言葉や

DNAに基づく再現現象のなかで繰り返される


何を言っているか解らない若者言葉が現れる


何の意味があるのか解らない古語がある


遺伝子の中にも

転写されなくなった偽遺伝子が残されている


言葉に従う秩序と

言葉を無視する自由が

私の中で葛藤を繰り返す


「気を付け」

「前へ倣え」

「休め」


「右向け右」


制裁が秩序の方向へと進めてゆく


平和という秩序があり

戦争という秩序がある


自由はどちらへも傾ける力がある

×

非ログインユーザーとして返信する