大きな思想と小さな思想
小さなつづらと
大きなつづらが並んでいて
どちらかを貰えるとしたら
どちらを選ぶだろうか?
「舌切り雀」の物語を思い出してしまえば
大きく「小さなつづら」に惹かれることになる
控え目の性分が賛美され
訓化されてきた
昔話には
生きる知恵が詰まっている
資本主義とは異なる文化が
心の奥底に仕舞われていて
完全な資本主義にはならないようにできている
大きなつづらがドンと置いてあり
他のものを寄せ付けない
そんな余裕のない主義主張よりも
小さなつづらがたくさん並んでいた方が
モンスーンの気候にはよいのだろう
息づいている思想には
風土が影響している
季節や時節により気候が大きく変わる風土には
大きくて立派でビクともしない不変の思想は似合わない