制約と自由:熟成される賞賛と嫉妬
歌が上手い人は
合唱団に誘われ
そこに入団すると
合唱団という集団に帰属することになる
この合唱団の構成員は
みな歌が上手い
この歌の上手い集団の中で
さらに歌の上手い人と
標準的な人と
比較のなかで
歌がうまくない人に区別されることになる
こうした区別のなかで
歌が上手い人が
さらに上級な合唱団にスカウトされ
そのなかでも
特に歌が上手い人は
さらにその上の合唱団にスカウトされてゆく
こうして
ふるいにかけられながら
極めて歌の上手い人が選別され
人々から賞賛されてゆくことになる
こうした賞賛を受けたいと思うことは自由にできるが
実際賞賛されるとなると
様々な制約を乗り越えてゆかなければならない
才能を伸ばす努力を重ね
賞賛を勝ち得るのである
そして
特別な人になる
集団の中の選別が
特別な人を創成し
特別な人に特権を付与したりもする
この特権をひけらかされると
それを持たぬ人が妬んだりすることになる
こうして
賞賛も嫉妬も
集団の中で熟成されてゆく