制約と自由:全体主義の中で洗練される合目的性
時計職人により
時計に命が吹き込まれ
正確な時が刻まれている
こういった時の命は
時計職人により正確に配置された部品の総和として
機能している
それぞれの部品は
その形状も
接する他の部品との関係も
計算された合目的的なものとして
時計職人により組み立てられるのである
この組み立てられた全体の中で
部品は
それぞれに予定された「受動的動き」を実践する
こうした
制約された「受動的動き」が
ゼンマイや電池などの動源により引き起こされ
時計全体に制御された動きが現れるのである
ジャンプした時に
嫌がおおなく落下する時の自由落下のような「受動的動き」が
部品の形状や配置により制約され
合目的的で意思のある動きとして
時計の機能の一翼を担っているのである
時計という全体主義の中で
個々の部品の合目的性が
試され
選別され
時計職人により改良され
時計が進化してきた
全体の中で淘汰選別されてゆくことの
意義と美学がここにある
わたしも
制約されずにはおかれまい