制約と自由:知覚するという自作自演
猫トイレの中で
猫が神妙な顔つきをして用を足している
彼女も彼女なりに
自分の体の中で起きていることを考えながら
用を足しているのだろうと推察される
「でるのかな」
「まだかな」
「ああでそうだ」
「でたでた」
「まだでるかな」
「そろそろ
おわりでよさそうだ」
自分の外の出来事には関心がない
そんな面持ちで用を足している
自分で自分を刺激し
その刺激されている自分に関心を寄せている
そんな
自作自演の中
神妙な顔をして用を足している
知覚するということは
そんな自作自演の恍惚の中に在るのだろう
この恍惚の中に理性の原風景が在るのだろう