制約と自由:年末年始に混むべきところが混むということ
人間は
言葉に制約される生き物らしい
何の変哲もない午前零時を
年の始まりと称して盛大に祝うのも
その表れである
一斉に祝うのであるから
神様も大変である
普段
訪れる人もまばらな境内に
所狭しと人が集まり
年の初めの願掛けを行う
年の初めに願掛けをした方が
年の中ごろ
すなわち夏頃にするよりも
なぜだかご利益が高そうに思えるのだから
私も
言葉に制約されているようである
まあ
理屈はともあれ
皆で祝い
皆でうまいものを食らう
それが
とても幸せである
理屈に戻れば
こうした行為を幸せに思えるようにできているので
言葉に制約される愉しさを味わうことを習慣にしてきた
この習慣の力が
言葉の力となり
言葉が人間を制し
一堂に人を集めるのである
言葉がなければ
こんなに大勢の人が
同じように集まって
同じような思いを抱えることはないのだろう