制約と自由:細胞たちが背負う運命について
線虫の卵も
細胞分裂を繰り返し
生体へと発生過程を進行させてゆく
この発生過程において
この細胞はどの組織になってゆくかが
決まってゆく
卵の細胞は
身体の全てになる可能性があるのだけれど
細胞分裂のたびに
細胞の運命は制約されたものに変わってゆくのである
こうした制約により
運命が決まってゆくのである
個体という
閉ざされたシステムの中で
それぞれの運命が維持され
原則
他の組織になる可能性は失われる
神経は
筋肉になれないのである
こうした原則に反し
プラナリアは
身体を上半身と下半身に切り分けると
上半身から下半身が再生し
下半身から目も口も再生され
それぞれが元と同じ姿の個体へと再生する
運命が
外部からの侵略により変更させられるのである
自己制約が運命を築いているが
しかしそれは
外部からの侵略により壊れてしまう性質もある
ということである
私の予定も
一本の電話で変わってしまう
自身の運命を守るために
生命は外部と闘い
あるいは
調和している
調和している時
自身は自由を感じるのだろう
自身の制約を全うする自由である