制約と自由:工夫する生き物
今の境遇から抜け出し
もっと良い境遇へと自らを招くがために
人は努力を重ねる
周囲を変えてゆく努力である
そして
自身を変えてゆく努力である
境遇はこうして変わるのだけれど
私は人間を超えられない
どのように境遇を変えようが
人間であることを変えられない
境遇にはある程度の自由があり
人間であることには大きな制約があるのである
どうあがいても
私は
万人から
かわいがられる猫にはなれない
せめて猫のように
余計なことを言わず
どうでもよい無駄話を
お経のように
笑いながらニャアニャア呟いていれば
少しは境遇を変えることもできるのだろうが
人間の性なのか
ついつい
「それは違う。ちゃんとしなきゃあダメじゃないか」などと
お小言をいい
目を三角にしたり四角にして
笑いを忘れてしまう
人間には
周りの物を工夫して使う能力がある
工夫するのは好きであるけれど
工夫されるのは好きではないのもまた
人間の能力なのだろう