妄想と現実:現実との同一性を高める努力
物質世界には
動きは在るが
過去や未来はない
人間が意識している世界では
動きを止めることもでき
過去や未来すら存在する
こうした違いがあることから
物質世界と
意識世界は別世界の出来事の様に扱われる
しかし
物質世界の現実と意識世界の現実
物質世界の過去と意識世界の過去
物質世界の未来と意識世界の未来が
一致していると措定されることから
物質世界と意識世界を同一視したりする
ところで
ソシュールが指摘したように
言語において
文字(または音)とその意味の間に恣意的関係性が存在し
この恣意来て関係が固定されているからこそ
言語世界が保守的に成立している
このような
文字と意味の関係のような
恣意なるものの固定化により
コンピューターにおける
電気信号と文字の関係も成立しており
現実と妄想の間にも
恣意的関係の固定化が図られている
この固定化がうまくいくと
物質世界と意識世界は同一視できると判断され
この固定化がうまくいかなければ
物質世界と意識世界は別物として扱われるのである
妄想が現実的になるや否やは
妄想者の努力次第ということになる
「私は正しい」
「私は正しくありたい」
「私は正しくなければならない」
「理論は正確である」
「正確でない理論は理論ではない」
こうした思いは
総じて
現実との一致のための努力を促す方策として
湧き上がる感情なのだろう