感覚と未来:支配されたがる主体たち
目が見えないと
不安になるだろう
何が起こっているのか
わからないからである
体が動かないと
やはり
不安になるだろう
何が起こっても
どうすることもできないからである
そのくせ
寝ている間は
目を閉じ
身体も無防備になっている
意識は
現実から遊離した
夢の世界を漂っている
睡眠時と
覚醒時の違いは
ここにある
すなわち
睡眠時には
自己以外の事物への対応力が不活化しており
覚醒時には
自己以外の事物への対応力が活性化しているのである
感覚や身体が
自己以外の事物への対応力が活性化している覚醒時には
意識もまた
自己以外の事物の影響を大きく受けており
その自由は大いに減退している
自己以外の事物に
支配されているといっても良いくらい
そうした事物に翻弄されている
翻弄されるために
目を見開き
聞き耳を立て
臭いを嗅ぐのである
自己以外の事物に支配されていないと
不安にもあなるのである
目が見えないと不安になる
何が起こっているかわからないと不安になる
言葉がわからないと不安になる
覚醒した意識は
支配されてこそ機能する主体ということになる