ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド73


身体の内部と
身体の外部を
特定の物質の密度ではなく
反応の関連性の密度で思考として分離できる


イナゴをたくさん採って
それを袋の詰めて塊にしても
密度は高まっても
ひとつの身体にはならない


物質がただ隣り合っても
物質間できちんとした反応が起こらなければ
生命活動としては
互いに独立しているからに他ならない


文化も
様々な世界が別れて存在している


花道にしても
茶道にしても
流派があり
同じようなことをしていても
交流が少なければ
互いに独立して存在している


物質の交流も
人間の交流も
刺激と反応だ


この刺激と反応が
より頻繁に行われていると
世界は一体感を増してゆく


この一体感とともに
外部が出来上がる


このような世界の一体感が
世界の存在単位となる


イナゴも
物質の交流がなくても
個体間で盛んに交流するようになれば
その交流の刺激と反応が世界を形成することになる


採集され
小さな袋に押し込められたイナゴたちは
一匹が動けば
その刺激で
隣の個体も動き
それが全体に広がり
ガサゴソと動き続ける


これの一つの世界であろうが
袋から解放されれば消え失せる世界だ


アリの巣の中のアリのように
自律的に交流していない


袋の中のイナゴは
自由で混沌とした世界であるのに対して
巣の中のアリは
刺激と反応が制限されており
きちんとした予定調和が成立している世界だ


袋の中のイナゴの
混沌とした世界は
袋からの解放で消失する


それに
イナゴの死滅によっても消失する


太陽に落ちてゆく軌道を描いていた惑星は
太陽に飲み込まれ今はない
太陽から離れてゆく軌道を描いていた惑星も
太陽から遠ざかり
今は太陽の周りにはない


太陽と惑星の関係は
慣性の力と重力のバランスによる


刺激に対する反応は
エネルギーの供給が不可欠だ


エネルギーを消費するばかりの
刺激と反応を繰り返していると
袋の中のイナゴになる


反応の循環が盛んになれば
袋の中のイナゴのように
活発な世界が展開されるが
その反応に見合う
エネルギーの供給がなければ
今はない惑星のように
存在しなくなる


反応が盛んになればなるほど
世界の内部は活発になり
世界の外部にエネルギーを求めないと
世界の維持できなくなる


エネルギー摂取と
そのエネルギーにより駆動する反応が
うまく連鎖してゆくかで
世界が自然に淘汰されてゆく

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