ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

一般論による選択


選挙で人を選ぶ時
何を基準に選んでよいのか
わからなくなる


容姿で選んだら
政治はそんなもんじゃないと言われそうだし
理念やマニュフェストで選んでも
それを実現する能力が心配になる


言葉とその実行は
別の次元の事柄だから
言葉通りに実行しようとしても
実現できないことは多々あるし
仮に
選んだ人に実行力があっても
嘘つきならば
選んだ基準とした言葉たちは
ただ宙を漂ってしまう


言行不一致は
人の世でよく揶揄される
見慣れた現象だ


勧善懲悪
自分に厳しく他人にやさしく
など
様々な金言が世間に漂うのは
言行不一致は見慣れた現象であることへの警句であろう


警句以外にも
言行不一致に対抗する手段として
人柄の評判が盛んに情報交換されている


客観的な評判に沿って
それぞれの人格を区別し
評判通りであるのか
評判とは違っているのかを
また評定されてゆく


このような評判が
やがて差別へと発展してゆく


こんな目つきの人はこんな人で
あんな表情の人はこんな人だと
容姿で人柄を推し量ったり
あの宗教はこんな人だ
あの人種はこんな人だと決めつけて
決めつけた区別を基に
人に応じて異なる態度をとるようになる


ひとくくりにしながら一般化するのが言葉の性質だし
そうしなければ覚えきれないこともたくさんあるから
一般化はとても便利で効率的なのだけれど
一般化する思考は
例外的を無視して進行するから
これを具体的に活用する際には
注意が必要だ


一般論は傾向を顕しているのであり
全ての各論を説明するものではない


もともと
各論として説明されるべきものが
一般論を説明しているだけなのだから
一般論で全てを説明しようというのが
土台、無理な話だ


自然選択が
説明をしているようで
何の説明にも役に立たないのは
こんなところに事情があるのだろう


万物は
(予想通りに または 予想を外れ)
流転するのだ


被選挙人の人柄や評判も一般論なので
例外がクローズアップされて
しばしば裏切られることになる


ある意味仕方がないのだろうが
どうもやるせない

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